2020年リリースの気になった曲 [Hardcore編]
Vandal!sm - Switch [Barbaric Records]
"Barbaric Records"は2020年新たに誕生したBarber主催のUptempo Hardcoreレーベル。この曲はオランダなどで再び流行となっているGabba(Oldschool Hardcore)のエッセンスを取り入れているUptempo Hardcore。個人的にPiep Kickが多用されたUptempoよりこういった2015年ぐらいの様な地味なUptempoが好み。
Furyan & Nosferatu ft. Alee - X Marks The Spot (Official EXODUS 2020 Anthem) [Master of Hardcore]
3年ぶりに開催されたドイツのHardcoreフェス"EXODUS"のAnthem。2020年リリースされたAnthemの中で1番Anthemらしい曲調でブレイクから2ndドロップへ畳み掛ける展開は流石FuryanとNosferatuといった所。キックスイッチも多くFrenchcore系のキックやGate Kickなどが多用されている。余談だが今年はフェスがほぼ開催されていないにも関わらずBroken Minds & MC Prime - The Hour (Official Free Festival 2020 hardcore anthem)やAccess One & Tha Watcher - Relentless (Official Masters of Hardcore Russia 2020 Anthem)といった良質なAnthemが多かったので気になった方は要チェック。
Mad Dog - Obey All Orders [Dogfight Records]
2019年の"Reset"リリース以降従来のMainstream Hardcoreと平行してGabbaをリリースし続けているMad Dog。この曲はGabbaの要素も強いがIndustrial Hardcoreの様な退廃的なドスのきいたキックも特徴的。
Akira - RAVE 2055 [Hong Kong Violence]
2020年の最後になってリリースされたAkiraのUK Indsutrial Hardcore要素が入ったTerrorcore。ここ最近のリリースのAkiraの曲はかなりおとなしめだったので声ネタ刻んで極限までうるさくしたような曲がまたリリースされてファンとしては嬉しい。巷では2077が話題ですがこれは2055。
Akira & Hellfish - Rise Of The Uptempians [Fish and Rice Recordings]
去年誕生したAkiraとHellfishのレーベル"Fish and Rice Recordings"から久々にリリースされたFISHRICE002。多分声ネタとか展開はHellfishでキックとかはAkiraが担当と推測。去年同様全体的にAkiraよりもHellfishがふざけきりましたみたいな所が良い。昔はAGMMとかのダークなUK Indsutrial Hardcoreが好きだったんですが今年ぐらいからHellfishの若干ネタっぽいUK Indsutrial Hardcoreのほうが聴いていたり、DJをしていて楽しいなーと感じるようになりました。
Angerfist - Born To Rule [Master of Hardcore]
前述したが今年はコロナの影響で海外ではほとんどフェスやパーティが中止を余儀なくされた。もちろんオランダで毎年開催されていたDominator Festivalも例外ではなく今年は13人のArtistが配信という形で参加。そして今年はDominator記念コンピが初めてリリースされ、様々なHardcore Artistが参加している。このコンピレーションを聴けば大体今のHardcoreの流行りもわかると思う。個人的にはAngerfist - Born To Rule、Dither - Addiction、DRS - Pure Chaosが好み。
Angerfist & Gridkiller - Virtual Disaster [Masters of Hardcore]
今年もAngerfistはリリースが非常に多く、そしてどれもツボをおさえている曲が多いと感じた。その中でもVirtual Disasterは今波に乗ってるNeophyte Recordsの新人Gridkillerとの合作で、Gridkiller特有の疾走感のある曲調にAngerfistのキックが乗っている。これ以外にもTha Watcherとの合作したFace My Style、Miss K8との合作で久々に地名がタイトルのMadridなどもおすすめ。Gridkillerは3月リリースのOdium & GridKiller - The Curseが印象深く今年のMoH Top100でもかなり上位へいくのではないかと思う。他にもNever Surrender - Motherfucking Bassdrum (GridKiller Remix)、Restrained & GridKiller - God's Mercy、GridKiller & Nosferatu - Dark Conclusionsもおすすめ。というかGridKillerのリリース今の所良曲な気がする…。
Lenny Dee & Malke feat.APE - You Can't Stop Us [Industrial Strength Records]
ISRのボスLenny DeeとレーベルメイトのMalkeの合作曲。所々メタル調っぽい所とMalkeのシャウトが完全に好み。もう一方のPRIMALも良曲だがLenny DeeはBPM200以上の曲のほうがしっくりくる気がする。今年はこのコンビでのRemixが多く、AMBASSADOR21 - Fear Level Red (Lenny Dee & Malke Remix)、MXMS - Gravedigger (Lenny Dee & Malke Remix)などがある。
Detest & Tripped - Bag Of Dicks [PRSPCT XTRM]
去年日本に来日したDetestとTrippedのコラボEP。HardcoreというよりHard Technoに近く、Tripped特有のAcid感も満載。正直Detest成分があんまりないような気も…。あとジャケットがグロいしキモい。
Raxyor - Flesh Out The Mouth [Deathchant]
Breakcore、Crossbreed、UK Indsutrial Hardcore ArtistのRaxyorがDeathchantからの初のリリース。本人も相当気合が入っていたらしく、4曲すべてUK Indsutrial Hardcore要素を含んだTerrorcoreになっている。リリースされてすぐにMessengerに買ってねと宣伝がきて真面目だなーと思った。
DJ Myosuke - SuM [Japanese Stream Hardcore]
日本で1番有名なHardcore Artistといっても過言ではないMyosukeさんの久々のIndsutrial Hardcore。前半はダークさ全開、ブレイクから2ndドロップにかけてのメロディ使いが好み。MyosukeさんのIndsutrial HardcoreだとISACCAに収録されていたisolationやAggresion AudioからリリースされているIdeologieなどもおすすめ。
False Idol - Fatality [Afterlife Recordings]
この曲はDJ Hiddenの新しいHardcore名義の"False Idol"としてリリースされた初の楽曲。IndustrialとUptempoを足して2で割ったような展開で新しいタイプのHardcore。ちなみに"Afterlife Recordings"は2020年新しく設立されたUptempo、Frenchcoreレーベル。リリースも活発かつ様々な有名Artistがリリースしており今1番早いタイプのHardcoreのレーベルの中では勢いがある。誰が主催なのかはわからないが去年終了したBrutaleの後釜のレーベルのような気もする…。
The DJ Producer - Can't Fuck With Me [PRSPCT XYRM]
PRSPCT XTRMの記念すべき50作目のEP。これぞUK Indsutrial Hardcoreといった感じの曲で後にも先にもこの曲を超えるUK Indsutrial Hardcoreは出てこないではないのかと個人的には思う。流石Producer。BandcampにオーナーであるThrasherの熱い思いが書いてあるので是非目を通してほしい。
Strobcore & AK-Industry - La Pomp [Nekrolog1k Recordings]
Nekrolog1k RecordingsからFreeでリリースされたStrobcore & AK-Industryの合作。ディストーションキックをほぼ使っていないUK Indsutrial Hardcore。Strobcore、AK-IndustryどちらもいつもBPM175前後の重いIndustrial Hardcoreを作っているのでかなり意外性が高い。
Angernoizer - Welcome to Hell [Smash Records]
このAngernoizerのDreamchaser EPはGabbaの要素を取り入れたUptempoを主体としたEP。中でもWelcome To Hellは序盤1990年代のGabbaを主体にしつつブレイク以降は今流行りのUptempoと流行りのいいとこ取りみたいな曲。
まだまだ数多くの曲をあげようと思いましたが文章を書くのがめんどくさいのでこの辺にしておきます。今年はコロナの影響もありましたが、ありがたいことにたくさんのパーティやライブイベントに参加させていただきました。中でもHKVのStreamingに参加できたのは本当に良かったです。
DTMの方も同時並行でずっと行っていてレーベルからのリリースはなかったものの様々なEditや楽曲を作成できました。来年はレーベルからリリースできるように頑張りたい所。ちなみに明日12/31にHKVやDeathchantがサポートしている"Phonkcarte"のYoutube Liveにて私が楽曲提供した"Harakiri"が流れるのでチェックしてみてください。それでは。
個人的に好きなアーティストを勝手に紹介する【Unexist】
Satronica & Unexist - Fuck The System [Industrial Strength Records]
Unexistの代表曲であるFuck the System。リリースが2010年なので10年ほど前の楽曲になるが今でも色褪せない名曲。相当な人気だったのかRemix EPが2度もリリースされておりAngerfist、The Sickest Squad、OGM909など錚々たるメンツが参加。Angerfist Remixはものすごい人気で今でも色々なPodcastやmixで使用されている。
Unexist - Kings Never Die [Dogfight Records]
Dogfight Records加入後2回目のリリースのKings Never Die。察しの良い方なら曲名だけで何となく分かると思うが、Eminem - Kings Never DieをそのままサンプリングしているHardcore。Unexistの場合サンプリングした楽曲をそのままブレイクで使ってドロップで違和感なくHardcoreに持っていく曲が多く、この曲もその手法が取られている。ちなみにサンプリングしたHiphopを刻んで曲全体に配置、BreakBeatsを足してBPM200以上で作るとUK Industrialになる。
Unexist feat. Da Mouth of Madness - Fuzz & Fight [Dogfight Records]
上で紹介したThunderdome - 25 Years of HardcoreのLiveで一番最初に流した楽曲。この楽曲中盤あたりでIndustrial Hardcore→Frenchcore→Terrorcoreになった後、元のBPM170に戻る所が面白い。LaurさんがTanocのイベントで流していたみたいなので日本人でも聴いたことがある人もいるかもしれない。
Unexist - Rottweiler [Dogfight Records]
Fuzz & FightのB面にあたるこの曲はKings Never Dieと同じ手法をとっておりこの楽曲の場合はNas - Affirmative Actionがサンプリングされている。Fuzz & Fightの方ばかり聴いててこのRottweilerをしっかりと聴いたのがつい最近なのだが超どストライクだった。
Brutale - Brutale [Brutale]
Traxtorm Recordsのサブレーベルで高速Hardcoreに特化したレーベル「Brutale」の記念すべき1stリリース曲。最初はThe Sickest Squad、Meccano Twins、Unexistの3名で運営したようだが直後にUnexistが脱退し代わりにAndy The Coreが加入している。高速Hardcoreのレーベル中では唯一無二の楽曲が多くリリースされていたのでレーベルが閉鎖されたことが大変悲しい。
まだまだ数多くの曲をあげようと思いましたが文章を書くのがめんどくさいのでこの辺にしておきます。最近では年1回のリリース程度になっていますが気長に新曲を待ち望んでいます。
A-Kriv楽曲紹介
A-Kriv & Lenny Dee - Party Animal [Industrial Strength Records]
A-Krivが所属しているISRのボスLenny Deeとの合作。2017年あたりからUptempoのスタイルを取り込みつつ、結構メロディががっつり入った曲をリリースするようになってきた気がする。
A-Kriv & Meccano Twins - Oracle [FOOTWORXX]
去年HARDGATE10で来日したMeccano Twinsとの合作。ドシンプルなUptempoだが一昔前のA-Krivのスタイルが戻ってきたみたいで個人的にはすごいお気に入り。同EPのVato Loco 1312も彼のスタイルが存分に出ているストイックなFrenchcore。
A-Kriv Feat. Deterrent Man - Loose [Audiogenic]
Frenchcore最重要レーベルAudiogenicからリリースのA-Kriv Feat. Deterrent Man - Loose。Frenchcoreかと思ったら普通にストイックなUptempo。この曲も含めチャラさのかけらもないUptempoトラック自体がかなり希少なのでA-Krivはその路線で色々作って欲しいなと思ってます。
A-Kriv & OGM909 - New Popcore [Industrial Strength Records]
最近はあまり曲がリリースされないOGM909との合作。個人的にA-KrivとOGM909が合作してUnexistっぽいHardcoreを作り上げたなと感じます。こういったMainstream HardcoreとIndustrial Hardcoreの中間みたいな曲は今となっては珍しいかも。ちなみにNew Popcore (Savage Ultra's Edit)としてEdit版がFreeリリースされているので気になった方は下記リンクよりDLしてみてください。
https://soundcloud.com/industrialstrength/free-a-kriv-ogm909-new-popcore-savage-ultras-edit/s-SSW1Q
A-Kriv & Iridium - Your Momy On The Phone [Twisted Sounds Records]
この間リリースされたばかりのIridiumとの合作曲。オランダ方面で流行っているeDUB系の音なので疾走感もありクラブとかで大音量で聞くと映えそう。自身のレーベルである「Twisted Sounds Records」からのリリースはF.NoizeやMaissouilleなどの大御所との合作もあるので要チェック。
まだまだ数多くの曲をあげようと思いましたが文章を書くのがめんどくさいのでこの辺にしておきます。僕が出演するわけではありませんが、A-Krivのような中堅アーティストが来日することはあまりないので見に行ける人は見に行きましょう。それでは。
↓Party Info
↓NFR A-Kriv来日記念プロモMix