2019年リリースの気になった曲

なんだかんだで年1更新のブログ更新時期となりました。今年は意外にも5月と7月にも更新してるっぽいので今年は年1更新というわけではないですが…。
普段聞いてるHardcore、Rawstyleなど中心に今年気に入ったリリースを適当に紹介してきます。年末年始の暇つぶしにでもご活用ください。
 

[KRTM] ft. Thrasher - Placebo [PRSPCT SSSPCR]

初手からHard Technoになります。PRSPCT SSSPCRは今年から新たにPRSPCT RecordingsのサブレーベルとなったTechnoレーベル。Tymonや[KRTM]などのIndustrial系のTechno中心に展開する方針みたいです。この曲はいつもの[KRTM]の世界観を出しつつ特徴的なメロディー、Thrasherのシャウトも合わさって一風変わった独特なTechno。

 

The Satan - Gangzta Cash [PRSPCT XTRM]

最近のThe Satanの中で飛び抜けて好きな曲。全体的な曲の展開はUK HardcoreにJungle要素が絶妙に合わさった感じ。ここ最近のThe Satanの曲全体に言えるのですが、曲調がすべて同じであまりそそられないのが多い印象。そんな中、昔のスタイルでXTRMから突如リリースされたGangzta Cash EPは中々ヤバいです。ちなみに同時期にHong Kong ViolenceからリリースされたDestroy Everythingも良曲ですので要チェック。

 

Vyral - Dirty Sound [Spoontech Recoreds]

ついこの間リリースされたばかりのVyralの新譜。この曲はメロディも抑えめで淡々としたいつものVyral感が出ていて良い。少し前にリリースされたBioforceも好きですが、こういったキックで主張してくるタイプのほうがRawstyleらしいかなと思ったり。個人的にですがEvolve、Dark Wisdomをリリースしていた時期のVyralよりは聞きやすいのでVyral入門編としてもいいかも知れないです。

 

DEEZL - 2 Clipz [Gearbox Revolutions]

Gearbox Revolutionsの中でも若手のDEEZL。この曲は前半の展開も良いがセカンドドロップは天才的。本家Gearbox DigitalよりGearbox Revolutionsのほうが個人的にハマる曲が多い印象(Fraw - Combat、Invictuz - Streetfightなど)。ここからは愚痴になってしまうが、今年のRawstyle全体のリリースをみても昔みたいに無機質なキックなどで攻める曲が極端に減ってメロディアスなRaw(Euphoric Raw?)が多くリリースされてる印象。自分の好きなEnd of line RecordsのWarface、Killshotまでもがメロディアスな方面に路線変更してしまい非常に残念(特にAirforceのAnthemはひどい)。

 

Akira & Hellfish - The Sixsteen [Fish and Rice Recordings]

UK Hardcore、BreakcoreアーティストのAkiraは今年Hellfishと共に新しくFish and Rice Recordingsを設立。結構おちゃらけた名前のレーベルですが、曲のほうはかなりしっかり作り込まれていてこのEPの2曲どちらも良曲です。The Sixsteenはサンプリングのネタがかっこいいというのもあるが全体的にAkiraよりもHellfishがふざけきりましたみたいな所が良い。ブレイク終わりからくる怒涛の展開に注目。

 

Trespassed & MBK - Basement [Triple Six Records]

Trespassedは2018年から活動を開始したUptempoアーティスト。新人ながら今年のMOH TOP100で2 Clips BitchとこのBasementが見事ランクインしている。このBasementはキックの主張が他のUptempoに比べるとそこまでもない気がするが最近のUptempo全般がうるさめな傾向があるのでこれぐらいが丁度いいのかもしれない。今年のUptempoのリリース自体そんなに多くなかった中でも数少ない当たりEP(通常のEPよりもEditやBootlegのほうがいい曲が多い印象)。

 

Angerfist - Diabolic Dice [Masters of Hardcore]

今年のAngerfistはリリースが非常に多く、その中でもDiabolic Diceの原点回帰のスタイルが個人的に好み。これ以外にも170の低速HardcoreのCritterやUK IndustrialのGeto Tremble、ド直球MainstreamのImpact等個人的に良曲リリースが多かった。現在のMainstreamは原点回帰の流れになってるみたいなのでこのまま2015年頃のスタイルが流行ってほしいなーと思う次第。というかもう少しMainstreamのリリースが増えてほしい。

 

 

まだまだ数多くの曲をあげようと思いましたが文章を書くのがめんどくさいのでこの辺にしておきます。今年はありがたいことに去年以上にDJでの出演も多く、DTMも本格的に初めて色々挑戦した年だったなと思います。今年作った曲はRemixが1曲、オリジナル曲が2曲、世に出てない曲が1曲といった感じです。来年は色々なレーベルからリリースできるように頑張りたいですね。とりあえずSpotifyの別のアーティストと合体していたEPの分割が終わったみたいなのでアーティスト申請をして年を越したいと思います。それでは。

 

Uptempo Hardcoreについて

Uptempo Hardcoreの記事は去年の11月にもHardgate公式Blogにも掲載しているのでそちらも参考にしていただけると幸いです。

Uptempo Hardcoreとは何か

ジャンルの定義は上記のBlogで述べているので最近の傾向などをつらつらと書きます。最近はMainstream Hardcore、Rawstyleアーティストの一部がUptempoや(一部はFrenchcore)に興味を示してきたようでアルバムとかに数曲Uptempoが収録されていたりフェスの最後あたりで一気にBPMをあげてUptempoでDJしたりしているのをよく見かける。ちなみに上記アーティストの曲はわりとメロディがしっかりしていたりするのでUptempo Hardcoreだけ作ってるアーティストとは曲の展開が若干違うことが多い。おそらくここ1年で大躍進したGPFの影響も強いかも。

一方のUptempo Hardcoreアーティストの方はブームが落ち着いたせいかレーベルが乱立するような事もだいぶ減り、リリースのペースも落ち着いたように見える。しかしPartyraiserやF.Noizeなどの超有名アーティストはフェスのメインなどに引っ張りだこ状態は相変わらず。他にもアーティスト個人でSoundcloudFacebook上でBootlegを公開したりすることは今でもよく見かける。

 

抑えておきたいアーティスト、レーベル

~アーティスト~ 

Partyraiser、F.Noize、Scrape Face(Partyraiser&F.Noize)、Deadly Guns、D-fence、Cryogenic、Destructive Tendencies、GPF、Tieum、N-Vitral Pres. BOMBSQUAD、Dither、Rotterdam Terror Corps、Repix、DRS、MBK、eDUB、GARRA(MBK & eDUB)、NSD、Chaotic Hostility、Deterrent Man、Angernoizer、Angekill、Negative A、Crime Scene、LunaKorpz、Streiks & Kratchs、System Overload、Andy the core、Footworxx Militant Crew、Rob Da Rhythm、Mind Compressor、Goetia、Insane S、Sandy Warez、Striker、Chok Dee、Blaster、The Punisher、Hardbouncer、Iridium、OGM909、Insanity、The Dark Horror、Sjammienators、Detest、Hatred、 Unproven、ProvenHate(Hatred&Unproven)、Lady Dammage、Miss Enemy、Unresolved、Lil Texas

~レーベル~

Masters Of Hardcore、Partyraiser Recordings、Partyraiser Records、BKJN Music、FOOTWORXX、Darkside Unleashed、Brutale、The Third Movement、Megarave Records、Bounce Back Records、Offensive Records、Triple Six Records、Offensive Rage、Negative Records、Fucking Bastards Records、My Tempo Is Uptempo Records、Exode Records、Cartel00 Records、Smash Records、RSRVD Records

(多分抜けあると思います…)

 

おすすめ楽曲等

The Prophet - Wanna Play? [Scantraxx]

Hardstyle界のレジェンドであるThe ProphetがまさかのUptempoをリリース。実はHARDGATE08で来日したPartyraiserが1曲目にかけていたりします。

 

N-Vitral presents BOMBSQUAD - Hiroshima
[The Third Movement]

名前はともかくBOMBSQUADのアルバムの中で一番激しいUptempo。とにかくキックの圧がすごい。ブレイクでBass系の要素が入ったり1曲通して色々な展開があり飽きがこない。

 

Blaster & Insane S - Learn To The Pain
[FOOTWORXX]

Blaster & Insane Sの組み合わせがこれが初。Insane SはIndustrialに近い曲が多いですがこの曲はわりとBlasterの要素も組み合わさり爽快なUptempoに仕上がっている。 

 

Detest & Deterrent Man - Streetpower [FOOTWORXX]

正直この曲はDetest節が強くてDeterrent Manどこにいるの状態ですが、若干チャラめのメロディからの疾走感あるキックでシンプルな構成で疾走感のあるUptempoになっている。最近はN-VitralやDither、DetestまでもがUptempoをリリースするようになってきてIndustrial界隈の作風の変化を感じる。

 

Sandy Warez - Power Of Shiva [FOOTWORXX]

去年のMoH TOP100では42位に輝いたSandy WarezのUptempo。個人的にドロップに入る前のデッデッデデデデの部分が好き。ここまでFOOTWORXXを多数あげてきたが正直FOOTWORXXのリリースさえ追っていればなんとなくUptempoのシーンはわかると思う。

 

Cyrogenic - Bass Slut [Partyraiser Recordings]

最近ではDefqon.1にも出演を果たし勢いに乗りまくりのCyrogenic。この曲ブレイクが存在しないのが良いですね。最近のUptempoにありがちなドゥーンドッドッドッの構成もしっかり取り入れられている。

 

Black Flowers - Wasted [Smash Records]

上記ではあげなかったアーティストですがBlack Flowersのメタル要素が強いUptempo。メタル要素がはいったUptempoはDeadly Gunsぐらいしかリリースしていなかったのでかなり意外でした。ちなみにSmash Recordsもリリース頻度が高めなので要チェック。

 

アーティストもレーベルも異常なレベルで多いので気になったらまずは検索をかけてみることをおすすめします。

UK Hardcore(UK Industrial)について

この記事はHARDGATE09までに書き上げようとしていたのですがモチベが低下してしまい60%ぐらい書いたところで頓挫したのですが、先日UniyamaさんがPRSPCT XTRMの新譜、Body Slam Musik EPについてツイートした所結構注目を浴びていたので便乗して一気に書き上げた次第です。

(曖昧なところや間違っている箇所もあると思うので一個人の見解として見てください)

 

UK Hardcore(UK Industrial)とは何か

UK Hardcoreというと基本的にGammerやDarren Stylesなどのハッピー系のことを思い浮かべる方も多いと思うが、それも間違っているわけではなくUK Hardcoreと言われるジャンルになる。しかし今回紹介するUK HardcoreというのはHellfishやAkiraなどが作曲するUK Industrial Hardcoreのことを示す。私は同じ表記で紛らわしいと思っているのでUK Industrialと記述することが多い。ちなみに海外ではUK Industrialで通じる場合もあるが、大半がUK Hardcoreで大体通じる。

UK Industrialの特徴はBPM200以上の場合が多いぐらいで特にこれといった決まりはないが、リリース全体を通して他のHardcoreのジャンルに比べて渋めでストイックな傾向が強い。このジャンルには基本的に流行り廃りがないのでここ10数年で音の進化はあれど構成に変化はあまりみられない。さらにUK Industrialを作るアーティストはUK Industrialしか作らない場合が多いのでアーティストを見て大体の曲の展開、どういった音使っているかなどがわかるケースも多々ある。

 

抑えておきたいアーティスト、レーベル

下記がUK Industrialの中心的なアーティスト、レーベル(リリースが途絶えているものも含む)になるのでdigの参考までに。残念ながらUK Industrialが豊富に取り揃えてあるAudio sicknessでは現在楽曲の購入ができなくなっていたり、レコードのみでデジタル配信がない場合も多くすんなり楽曲が買えないケースも多々あり。

(※は他ジャンルもリリースするアーティスト、レーベル)

~アーティスト~ 

Hellfish、Bryan Fury、Axe Gabba Murda Mob(Hellfish & Bryan Fury)、Akira、The DJ Producer、Deathmachine、Dolphin、Khaoz Engine、Tugie、Stormtrooper、Penta※、Xaturate、The Outside Agency、Al Twisted、Dataklysm、Fiend、Diplomat、Detest、I:gor、Drokz、Tripped

~レーベル~

Deathchant、PRSPCT XTRMOblivion Underground Recordings、Motormouth Recordz、Hong Kong Violence、Heresy、The Third Movement、PaceMaker Records、Audio Damage、Komplex Kommunications、Provoke Recordings、Axe Gabba Murda Mob Records、Rebelscum、Cunt Records、Abused Recordingz

 

おすすめ楽曲等

Akira & Bryan Fury - Nutz Drillah [PRSPCT XTRM]

Youtubeのコメント欄でジャンル論争が勃発したBody Slam MusikがはいったEPのAkira & Bryan Furyの合作曲。Akiraはそんなに高頻度で曲をリリースしないんですが毎回毎回クオリティが高いのが魅力。


Deathmachine - The World's End [PRSPCT XTRM]

UK Industrialを作るアーティストの中にはかなりメロディを前面に押し出した曲を作るアーティストもいてDeathmachineもその一人。あとDolphin、Hellfishなども結構メロディを前面に押し出した曲を作る傾向にあります。このEPのA面のNastyはThe World's Endとは違いガツガツとしたUK Industrialになっています。

 

Bryan Fury - Fuck Daddy (Bryan Fury's Daddy's Fury Remix) [Deathchant]

この曲はUK Industrialの中でもキックの後ろでつねにノイズが走っているようなタイプ。こういうタイプのUK Industrialはあまり多くはないのですが私自身めちゃくちゃ好きなのでDJで使いがち。ちなみにDeathchantのリリースはBeatportやHardtunesで普通に買えます。

 

Axe Gabba Murda Mob - Tree Trunk Destroyed [PaceMaker Records]

Axe Gabba Murda Mob名義の曲は基本うるさくて凶暴的なやつが多いです。でも荒々しいほうがHardcoreって感じで僕は好きですね。The Satanに負けないレベルで音圧高いので注意。

 

Hellfish - Heart Attack [Deathchant]

実はFrenchcoreの大本を作ったのはHellfishなんだとか。UK Industrialかと言われると微妙ですが…。DeathchantにはThe Speed Freakも楽曲をリリースしていたりFrenchcoreとの繋がりも強いレーベルだったりします。

 

The DJ Producer - Positive Outlook (Dolphin Revision) [The Third Movement]

Dolphinの曲の中で1、2位を争うレベルで好きな曲(Remixですが…)。Dolphinは前述した通りメロディの出張が激しい曲が多いが、Bass系の要素を取り入れたりして全く飽きがこない。同じTTMから去年の年末にリリースされたSleepwalkers EPもおすすめ。

 

Akira & The DJ Producer - Fast And Akkurad Dominator 2012 Dub [Free Release]

この頃のAkiraやThe DJ Producerは破壊的なUK Industrialを数多くリリースしていた時期になる。特にAkiraSoundcloudにあるMong Kok Breakz、Fuckkk The System (Akira ukong style reshoot rmx)、Attitude LegitなどはFree DL可能なので是非DLしてほしい。

 

紹介したい曲は山程あるのですが面倒なのでこの辺でやめておきます。この間のHARDGATEではMIDI WarさんとほぼUK IndustrialのみのB2Bをして多くの方が踊っていたので色々楽曲を掘ってハマってくれると嬉しいです。